あすなろ通信第15号(0906)

     あすなろ通信第15号(0906)
あすなろ支援会会長 才田 覚
 薄暑の候。皆様益々お元気でお過ごしのこととお慶び申し上げます。
 さて今月は本会役員の活動状況について、本会ホームページの内容について、ホームページ制作委員会の動きについて、健康一口メモなどをお伝えいたします。どうか最後までお読み下さいますように。

  ・本会役員の活動状況について
 2月の総会で新しく役員になられた方が多くいらっしゃって、初めは少し、会長を始めおたおたもしましたが、役員会を開いたりして全員の息を合わせて頑張ったところ、最近は役員間のメール交換も盛んになり、そしてその活動もスムーズになりつつあります。今後も役員一同頑張りますので会員の皆様の温かいご支援をお願いいたします。

  ・本会ホームページについて
 2009年3月からシリーズ的にこの通信で本会ホームページの内容をお伝えしております。今月からホームページの中のQ&Aを、長いので何回かに分けてお届けします。
(現在、文章使用許可をもらっている途中なので、ホームページは一時閉鎖しておりますが)
  ・あすなろ鍼法についての“Q&A”
 ハリはどんな物なのかな?
 試してみたいとは思うけれど、電話をかける勇気はなかなかないし、やっぱりハリだから痛いのを我慢するんだろうね。
 自分の症状は、治療で効果が期待できるかな。それに、体内ではどんな反応が起こっているのだろう?

 日頃、患者さんの多くの方が疑問に思っていらっしゃると考えられることについて出来るだけ分かりやすくお答えしたいと思います。

  ハリは3000年の歴史
Q1.ハリはいつ頃、誰によって、どこで始められたのでしょうか?
A.いつ誰が始めたというようなはっきりした物ではありません。誰でも身体の調子が悪いと自然と皮膚をさすったり、叩いたり、押さえたりします。そのようなところから、鍼の治療は自然に発生し、発達してきた物です。
 古代からどこの地域においても行われていたと思われますが、はっきりした形として確立されたのは、中国の黄河の流域でした。黄河の源流は崑崙(こんろん)山脈にあり、ここできれいな石が採れ、磨いてハリに用いたことが記録に残っています。その後、製錬技術が発達し、金属を素材にするようになりました。紀元前1000年頃からだんだんハリは盛んになり、あちこちで治療が行われるようになってきましたが、紀元前200年代、漢の時代に多くの学者の学説を集大成し、「黄帝内経(こうていだいけい)」という医学書が編纂されました。これは世界最古の医学書で、漢方医療のバイブルとして今も用いられています。それが東洋医学の原点となり、現在に至っています。日本のハリも最初は中国から学んできたのです。

Q2.日本にハリが伝わったのはいつごろでしょうか。そしてどのような経過をたどって現在に至っているのでしょうか?
A.日本にハリが伝来した時期にはいくつか説がありますが、仏教とともに紀元500年代に入ってきたという説が有力です。その後、遣隋使が中国医学を修得し、日本に持ち帰りました。以来、日本独自の方式に発展し、次々と名医が出現し、色々な流派も生まれ、現在まで引き継がれています。
 ハリは灸や湯薬とともに中国の漢の時代に確立した医学ですので、漢方医学、東洋医学とも呼ばれています。明治に入り、西洋医学の勢力が強くなって、結局、明治28年、国会において西洋医学が医学としての地位を獲得し、それまで医療の主流であった東洋医学は医学としての地位を失い、医療類似行為としての道を歩むことになったのです。
 次に大きい出来事としては、第二次世界大戦に敗れ、「廃止するように」ということになったのですが、視覚障害者団体やハリの業界、民衆等の必死の運動により、やっとのところで存続することになりました。
 それが当時、ハリを廃止させようとしたアメリカでも現在は認知され、ほとんどの地域で取り入れられています。今、ハリは最新の医療として世界各国に広がりつつあります。

Q3.ハリは「痛い」というイメージがありますが、痛くないのでしょうか。また肝炎やエイズなど感染症の心配は?
A.治療に使用するハリは、とても細くてやわらかく、表面もなめらかで、ハリ先の角度も体になじみやすいもので、痛くないように作られています。しかし、生体は皮膚で包まれ、皮膚には知覚神経が網の目のように巡っています。生体は異物を拒否しようとします。ハリは生体に対し異物です。知覚神経を刺激しますと、痛くてハリを刺入することが出来ません。
 しかし、まっすぐ知覚神経の網の目をくぐるように刺鍼致しますと、全く痛くありません。特に私たちの方式は、力で刺し込むようにするのではなく、生体の反応を診ながら沈めるように刺鍼致します。無理なやり方を致しませんので痛くありません。
 また、ハリは使い捨てで、一度使ったハリを次の人に使うことはありません。新しいハリを十分消毒して使用いたしますので肝炎やエイズその他の感染症の心配はありません。

 ホームページの紹介は今月はここまでですが、このホームページの内容でもっとこんな事も載せたらとか、これはいらないとか、皆様からのご意見をお待ちします。

   ・ホームページ制作委員会の動き
 現在は次のことを決定し、実際の作業を高柳さんにお願いして進めております。
1.リンク希望の会員の方のリンク作業
2.各治療院の患者さんの体験文の掲載準備

   ・健康一口メモ
 2009年3月から掲載を致しておりますララ先生の健康に関する記事を今月も先生のご厚意で転載いたします。

   ララ先生の健康レシピ
 はり施術師のララ先生が実際に体験した健康に関するレポートをお届けします。本田鍼治療院 TEL096ー369ー6892

  2009年5月31日(日)
  健康生活送ってますか?
WHO(世界保健機関)では、健康の定義として、
「健康」を「完全な肉体的、精神的及び社会的福祉の状態であり、単に疾病又は病弱の存在しないことではない。」
と定義してきました。(昭和26年官報掲載の訳)
平成10年のWHO執行理事会(総会の下部機関)において、WHO憲章全体の見直し作業の中で、「健康」の定義を、
「完全な肉体的(physical)、精神的(mental)、Spiritual及び社会的(social)福祉のDynamicな状態であり、単に疾病又は病弱の存在しないことではない。」
と改めることが議論されました。
「健康」の確保において生きている意味・生きがいなどの追求が重要との立場から提起されたもののようです。
と、定義されることはあるにしろ、簡単明瞭に健康の三原則といえば、「快食・快眠・快便」という言葉に尽きるのではないでしょうか。
この中でも基本となるのが、「快眠」。
不眠症で悩んでいる方は多いと思いますが、ララもその一人。
たまには眠剤も使っていますが、その前にやるべきことが。
まずは規則的な生活を送ること。
とくに朝は決まった時間に起きることが大事です。
昼寝ができる人は30分以内がおすすめ。
と言いつつ、ララはたまに小説を聞きながらうとうと1時間以上寝てしまうことも…(汗)。
寝る前には自分なりの入眠儀式を行います。
水分補給したい時は白湯またはココア程度で、夜中に目が覚めた時に聞くためにカセットテープの準備をして、ラジオをつけ30分のオフタイマーをかけてからお布団に入ります。
寝つきがよい時であれば、ラジオが消えるより前に眠ってしまいます。
中途覚醒してからはテープをかけますが、その内容があまりに面白いものだとかえって目が覚めてしまいますので、かといってつまらないものでも他のことに思いがいったりして、それで適度に興味をひくもので眠ってしまってもかまわないというものを選んで聞きます。
これは音楽系でもよいですが、ここも選曲には注意しましょう。
ララは、水のせせらぎや波の音、静かなメロディーのいやし系のCDを流すこともあります。
眠ることで、人間の身体はいろいろなメンテナンスを行っています。
実は、快眠することが快便にもつながっているのです。
快便は、食生活からの問題としつけの問題、運動の問題とがありますが、眠りも関連しているんですね。
快食は、人生のなかでも楽しみの大きな部分を占めています。
おいしく食事ができるというだけで、けっこう幸せな気分にひたれるものです。
それだけに具合がよいときに食べる料理のおいしさは格別です。
快食といっても食べ過ぎは厳禁。
「腹八分目」がBestです。
あともうちょっと欲しいなと思うところでやめておくわけですが、これがなかなか難しい。
さて、「快眠・快食・快便」ができれば、これで健康な生活を送れるかというと、それほど単純なものではないようです。
上記のWHOの健康定義で改定の提案がなされたように、人間には「生きる目的」、生きるに値するもの。生きていくはりあいや喜び、つまり「生きがい」というものが必要になります。
こればかりは自分で見つけ出すしかありません。
ララの生きがいは仕事。
あ、これはウソ。
歴史、とくに幕末史が好きで、郷土史にも興味があります。
つねづね情報を収集したり、本を読んだりしてますが、研究できればと思っております。
あなただけの「生きがい」を見つけて、健康な生活を送ってくださいね。

 皆さんいかがでしたか。
 今回はなんと私のライフワーク、生きがいの普及に通じる話でした。

 それからこの健康一口メモの内容ですが、どうかこんな記事を載せて欲しい、こんな質問があるけどなど、私才田までお寄せいただければ有り難いです。
電話096ー371ー1234

 それでは今号はこれで終わります。
 皆様梅雨にまいることなく日々前向きにお過ごし下さい。